
創業20年目にデザインしたニューアイコン
当社、有限会社フライトは、2002年に創業して以来、今年で21年目を迎えました。
一般的な老舗の会社と比べたら、まだまだ新会社の域ですが、旅行業界ではけっこう老舗の域に達しているかもしれません。
その間、イラク戦争に始まり、鳥インフルエンザ、SARSやMARS、そしてコロナウイルスのパンデミックを経験し、余暇として不要不急の旅行産業は何度も痛手を受けたにも関わらず、何とか営業し続けられてきました。
創業当初から一貫して、当社はオーダーメイドの海外旅行を提供し続けています。しかし、この間旅行業界も様変わりし、インターネットやスマートフォンがほとんどの人に普及したことによって、旅行手配の概念も変わってきました。
このような状況下で、当社の旅行会社としての「存在意義」とは何でしょうか?そして、旅行客は何を当社に求めているのでしょう?
その問いに答えるため、当社が創業時からどう変移しているのか、過去・現在・未来のフライトを改めてご案内します。
もうひとつのフライト「会社概要」
ネットで旅行を検索するとき、JTBやHISといった大手なら、すぐに旅行商品の詳細を見に行くでしょう。ですが、あまり名前を聞いたことがない、当社のような会社の商品をすぐに申し込むのは、ちょっと躊躇するかもしれません。
「この会社に旅行手配を依頼して、大丈夫だろうか」
「資本金や財務状況は問題ないかしら」
旧制度では、有限会社は最低300万円、株式会社は最低1,000万円必要とされていた資本金(最低資本金制度)を、2006年の会社法改正によって1円でも会社を設立することができるようになったため、現在では資本金自体を会社の判断とすることはナンセンスかもしれません。
とはいえ、高額な海外旅行商品を申し込むのですから、その会社の財務状況は気になるでしょう。
当社のウェブサイトを訪れた人は、各コンテンツの内容を閲覧したのち、必ずといっていいほど「会社概要」を読まれています。現在、当社ウェブサイトの会社概要には、資本金額は表示していません。しかし、隠す必要もないので公表しますと、当社の資本金は620万円です。
次に、「正規な旅行業登録会社かどうか」ですが、所属する日本旅行業協会の正会員として、会員リストに掲載されています。
旅行業者は、5年ごとに旅行業登録の更新を行わなければなりません。新規旅行業登録と旅行業更新の際、最も厳しくチェックされるのは、「基準資産額」という項目です。登録の種別にもよりますが、当社が登録している第3種旅行業の場合、決算書の貸借対照表上の基準資産額が300万円以上でないと、更新登録ができません。基準資産額は、以下のように算出されます。
この厳しい更新登録を、創業後4回経験していますので、当社は旅行業法にのっとった財務状況で営業しているといえます。
加えて、当社は金融機関からの借入を一切しておらず、自己資本のみで運営しています。万が一の補償は、所属旅行業協会の弁済業務保証金はもちろん、自己で賄える範囲の申し込みしか受けていません。
SOHOでの営業スタイルも、当社の特徴です。社員を雇わず役員だけで運営する当社は、余計なコストがかからず、その分販売価格に反映されています。
小さいとはいえ、きちんとした手続きを経て営業している旅行会社です。
ネット手配が当たり前になった現在の旅行会社の存在意義
今は、航空券+ホテルのフリープランなら、ネットでいくらでも手配・申し込みが可能です。
さらに、エクスペディアやTrip.comのような、「ダイナミックパッケージ」を展開するウェブサイトなら、現地ツアーまで一気に手配ができて、利用者にとって便利なツールでしょう。
一方で、JTBやHISのように、自社で各旅行素材をパッケージ化して販売するツアーも健在です。
そんな中、フライトは、創業時からオーダーメイドの旅行(手配旅行)を提供してきました。好みの航空会社やホテルに加えて、旅行客が望む現地での行動プランを自由に組み込み、スムーズな日程に仕立ててご案内するのが、オーダーメイド旅行です。
また、パッケージツアーのように「航空券代やホテル代がいくらなのかわからない」旅行費用をあえて明細化する、「オープンプライス」でのご案内に努めてきました。
加えて、単なるオプショナルツアーとは一線を画するものとして、ウィンブルドンのセンターコートでの観戦や、セントアンドリュース・オールドコースでのゴルフプレーなど、世界のトップスポーツイベントやエクスクルーシブな体験(エクスペリエンス)ができる素材を仕入れ、案内してきました。
これらのお値段は決して安くはないですが、他では絶対に経験することのできないものです。そして、これらをオーダーメイドの旅行に組み込めば、まさに一生に一度の旅行となります。
そのうち、ネット手配が一般化してきたため航空券やホテルは旅行客自身で手配し、他の旅行会社では滅多に提供していない、これらのエクスクルーシブな体験素材を、単体で当社に申し込む旅行客が増えてきました。
上述のやたらと「会社概要」を読まれるもう一つの理由は、
「なぜ、こんな小さな無名の旅行会社が、世界的なスポーツイベントを取り扱えるのか?」
ということだろうと思います。
確かに、ウィンブルドンのような世界のトップスポーツイベントは、公式のウェブサイトでサクッと予約するものではありません。セントアンドリュースのゴルフプレーも、バロットではほとんど予約することができないことで有名です。
この2つについては、フライト創業以前から、これらと公式契約をしているイギリスのスポーツイベント会社との付き合いがあったからこそです。
その後も、次々と新たなスポーツイベントを取り扱う海外の公式代理店に直接コンタクトしては、契約・提携に至って案内しています。
「小さな会社でも、直接コンタクトすれば取り扱えるものはたくさんある」、そんな考えで21年やってきました。
一般的には知られていない旅行会社ですが、取り扱う素材は世界一流のものです。
高付加価値的な体験(エクスペリエンス)ができる「タビナカ」を提供しています

テニスの聖地ウィンブルドンのセンターコート
現在、当社では以下のようなスポーツイベント・体験型現地素材を取り扱っています。
- 観戦チケット・パッケージ素材
- ウィンブルドンはじめテニスのグランドスラム観戦
- ATPツアーの各テニストーナメント観戦
- Formula One観戦ホスピタリティ
- ラグビーワールドカップ2023観戦ホスピタリティ
- 体験型ツアー素材
- セントアンドリュース・オールドコースでのゴルフプレー
- 海外乗馬ツアー
- ヨーロッパ・ハイキング・ツアー
- ヨーロッパ・サイクリング・ツアー
- スコッチウィスキーツアー(蒸留所訪問&テイスティング)
これらは、通常のオプショナルツアーでは予約できませんが、海外旅行の途中に参加するという意味では、「タビナカ」と言えるでしょう。ですが、単なる観光ではなく、世界のトップスポーツイベントから、そこでしか体験できないエクスクルーシブな素材ばかりです。
近年、テニス観戦においては、単なるチケット販売から、ホスピタリティパッケージでの販売へと移行しています。全てが世界一流のイベントですから、国内でスポーツ観戦するような気軽さではなく、「その場にいることこそラグジュアリーで非日常的」な体験をしてもらえるよう、公式代理店が提供するホスピタリティサービス付きの観戦を提供しようというものです。
体験型ツアーの各素材も、日本での体験とは全く違うエクスペリエンスを提供します。どれも、直接現地の会社にコンタクトして提携したもので、一から販売体系を築き上げてきました。
これからの旅行は、業界側から見ると「高付加価値」がキーワードだそうです。それは、単なる豪華で高額なサービスではなく、
- 本物の自然・文化体験
- 土地や人々との深いつながり
- 共感できるストーリー
- その土地への貢献
- 希少性
がポイントなのだそう。
参考とした記事の内容とは意味合いが違うかもしれませんが、当社が取り扱う素材はどれも、「本物の自然・文化体験」であり「希少性」があるものばかりです。
そして、そこへ行かなければ体験できない「タビナカ」だからこそ、海外へ出かけなければ話になりません。一生に一度のものから、何度もリピートしたくなるものまで、旅行客にとっても「人生を豊かにする」高付加価値的なものです。
これからのフライトは、人生を豊かにする「タビナカ」を提供していきます。
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