カオールワインと3つ星ホテルのレストラン|うまいッ!ヨーロッパ添乗飯 6

Gourmet

カオール

フランス、ミディ=ピレネー(現在はラングドック=ルシヨンと統合され、ラングドック=ルシヨン=ミディ=ピレネーとなった)の中心都市カオールは、「黒いワイン」と呼ばれるカオールワインと、フォアグラで有名なグルメの町だ。

ミディ―ピレネー周辺には、「フランスの美しい村々」が点在しているので、スケッチツアーの周遊拠点として何度か宿泊している。

そして、ここカオールでは、思い出のホテルと、そのホテルでの食事がとても素晴らしかったので、紹介したい。

フランス料理は豪華なものばかりではない

そもそも、フランス料理というと、たいていの人は金縁の高そうな皿にちょっぴり食べ物(たいていフォアグラや鴨のオレンジソースなどだ)が載っているだけ、その周りにわけのわからないソースが絵を描くようにかけられているものを想像するに違いない。

何かの記念日に奮発してフレンチレストランでディナーといった時に出てくる、あの皿だ。

あるいは、バブルを経験している人なら、意中の人のハートを射止めるため、日本に出店したフランスの名店へこぞって食事に誘う、そんなことを思い出すかもしれない。

だが、フランスの、それも田舎の村を訪れると、そんなフランス料理は出てこない。

地元の人たちが、地産地消で食べている料理ばかりだ。

日本でも、その地方地方で、特色ある素朴な食事を楽しむことが出来ることと同じである。

下記記事で紹介したロカマドゥールも、同じミディ=ピレネーなので、この地方の特色がよくわかるのであわせて読んでほしい。

さて、カオールでは、最初に宿泊したホテル(20年も前のことだ)にあまり記憶がない。

いわゆるBed & Breakfastタイプの3つ星ホテルで、ホテル内で夕食を取ることはできないため、毎晩ホテル近くのレストランに出かけて行った記憶がある。

そのとき町をロケハンして、とても素敵なホテルを見つけた。

そのホテルの前まで行くと、自分が泊まっているホテルと同じ3つ星クラスだった。

同じ3つ星でこうも違うのかと思ったそのホテルが、Hotel Terminusだった。

後々調べると、カオール内で有名なレストラン兼ホテルらしい。

次にカオールを訪れるときは、ぜひここを指定して手配しようと思った。

Grand Hotel Terminus – Restaurant Le Balandre

その後、もう一度カオールを訪れる機会があったが、その時は予算や人数の都合上、別のホテルに宿泊した。

そして、三度カオールをツアーに組み込んだときにHotel Terminusの事を思い出し、ツアーオペレーターに、このホテルを指定して手配するよう指示をした。ある意味自分が行きたいから手配したようなものだ。

だが、言い訳はつく。

言い訳の一つ目は、ロケーションが良いこと。カオール駅に近い広場に面しており、カオール市内へスケッチに出かけるのにちょうどよい。

二つ目は、日本人が必ず求めるバスタブ付の部屋を確保できることだ。

そして、ようやくツアーでHotel Terminusを訪れることが出来た。

3つ星クラスなのに、スタンダードルームで十分な快適さと調度品の品の良さだ。レセプション、廊下、ホールは、ぬくもりを感じさせる木目調で統一されていて、いつの時もくつろぐことが出来る。

ホテルのレストラン、Le Balandreは、食事のみでも訪れることが出来るレストランだ。

このホテルに3泊し、3晩ともLe Balandreで食事をした。

事前に、オペレーターから連絡があったメニュー以外に、ワインのおつまみとして先に一皿出てくる。そして、どの皿もいわゆる「フランス料理」だ。

最初に、「フランス料理は豪華なものばかりではない」と書いていながら、実に日本人が想像する「ザ・フランス料理」のオンパレードである。

一皿一皿、とても丁寧に作られて出され、これがはたして団体向けのメニューかと思ってしまう。

しかし、けっして高いものではない。ツアー費に含まれるものだから詳細は分からないが、ホテルのウェブサイトを見ても、それぞれはほどほどの値段だ。

きっと、地元の人たちが普段利用するレストランのひとつなのだろう。

そのメニューは、以下の通りだ。レストランは、とても素敵な間接照明でほの暗かったため、良い写真ではないが、お許しいただきたい。

1日目

Le Balandre 1日目 お通し キャビアを少々

お通し キャビアを少々

Le Balandre 1日目 前菜 サーモンのタルタル

前菜 サーモンのタルタル

Le Balandre 1日目 メイン ロースト・ダック・フィレ「ドフィネ風」

メイン ロースト・ダック・フィレ「ドフィネ風」

Le Balandre 1日目 デザート 季節のフルーツグラタン

デザート 季節のフルーツグラタン

2日目

Le Balandre 2日目 お通し 小ぶりなミートパイとメロン

お通し 小ぶりなミートパイとメロン

Le Balandre 2日目 前菜 カリフラワーのスープとトマトのクリーム 「ライジングサン」

前菜 カリフラワーのスープとトマトのクリーム 「ライジングサン」

Le Balandre 2日目 メイン サーモンステーキとハツのパイ包み

メイン サーモンステーキとハツのパイ包み

Le Balandre 2日目 デザート フォンダン・ショコラ

デザート フォンダン・ショコラ

3日目

Le Balandre 3日目 お通し 前日とは違うミートパイ、豆のスープとメロン

お通し 前日とは違うミートパイ、豆のスープとメロン

Le Balandre 3日目 前菜 2種類のダックのパテ

前菜 2種類のダックのパテ

Le Balandre 3日目 メイン ラム肉のケルシー風、クルミを載せた焼きトマト

メイン ラム肉のケルシー風、クルミを載せた焼きトマト

Le Balandre 3日目 デザート シェフのおすすめデザート

デザート シェフのおすすめデザート

なんだか、フランス料理を落としてみたり、持ち上げてみたりと、まとまりのない内容となってしまった。

だが、旅先で食したフランス料理は、「豪華」というよりは「その土地を感じる味」であったことは間違いない。

そして、どの料理にも、カオールワインがよく合う。最初に訪れた時、カオールワインをとても気に入ってしまったため、ダース単位で日本に別送したほどだ。

もし、カオールを訪れる機会があるなら、このHotel Terminusに宿泊し、一度は夕食をホテル内レストランLe Balandreで味わってほしい。

常々申し上げている通り、旅先のグルメは、その時の環境、出来事、一緒に食べる人たちに左右されることが多い。

その時その時で「うまいッ!」といえるのは、実に幸せなことだ。

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