ドナウ・サイクルパス|ユーロヴェロ(EuroVelo) 6 – 大西洋〜黒海ルート

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ドナウ・サイクルパス

自転車でヨーロッパを走るなら、ユーロヴェロ(EuroVelo)を基準にルートを決めると良いでしょう。

全17のルートは、北はノルウェー・北極圏のバレンツ海から南はマルタ・ヴァレッタまで、東はロシア・モスクワから西はポルトガル・リスボンまで、まさにヨーロッパ全土を網羅しています。

中でも人気が高いルートのひとつ、EuroVelo 6 – 大西洋〜黒海ルートから、オーストリア区間のドナウ・サイクルパスを取り上げてみます。

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あらゆるサイクリスト向きのドナウ・サイクルパス

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EuroVelo 6 大西洋〜黒海ルート

EuroVelo 6 – 大西洋〜黒海ルートは、ユーロヴェロの中で最も人気があるルートのひとつで、フランスのナントからルーマニアのコンスタンツァまで、全長4,700キロ、10カ国にまたがるサイクリングルートです。

人気の理由は、海岸線、河川、城、最高レベルのインフラ、そして美しく平坦な地形で、あらゆるレベルのサイクリストが走ることができます。また、全ルートで11の河川と出会うことができ、中でもロワール川とドナウ川沿いの区間は、葡萄畑とワイン、世界遺産の宝庫で、サイクリングと旅行の両方を楽しむことができます。

各区間は以下のとおり。

  • ナント〜ヌベール(フランス)
  • ヌベール〜バーゼル(スイス)
  • バーゼル〜ウルム(ドイツ)
  • ウルム〜パッサウ(オーストリア)
  • パッサウ〜ウィーン(オーストリア)
  • ウィーン〜ブダペスト(ハンガリー)
  • ブダペスト〜ベオグラード(セルビア)
  • ベオグラード〜ジュルジュ/ルーセ(ルーマニア/ブルガリア)
  • ジュルジュ/ルーセ〜コンスタンツァ(ルーマニア)

ドナウ・サイクルパスは、ドナウ川の源泉とされる別名「ドナウの泉」、ドイツのドナウエッシンゲンから黒海までの2,850キロを指し、ヨーロッパ最古のサイクルパスです。

このうち、オーストリアのパッサウからウィーン、さらにはスロバキアの首都ブラチスラヴァまでの全長375キロは、ドナウ川沿いの最も美しく活気に満ちた区間です。


ウィーンへ向けてだんだんと下降するルートは、全体的にほぼフラットのため、普段あまり乗りなれていない人から上級者までを満足させます。

ドナウ・サイクルパス

途中には、オーストリア最古の町エンス、ドナウ川が180度U字に曲がるシュレゲンベンド、欧州文化首都リンツ、ヴァッハウ地方の葡萄畑があり、観光から美食までを網羅しています。

以下、ドナウ・サイクルパス沿いの魅力的な町々を紹介します。

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魅力的なドナウ・サイクルパス沿いの町

シェルディング

シェルディングシェルディングはイン・サイクルパス沿いの町ですが、ドナウ川沿いのサイクリングの出発点としても最適です。

色鮮やかなジルバーツァイレを散策したり、有名なレストランWirtshaus Zur Brez´nで伝統的な料理を味わったり、パッサウ門、病院教会、リンツ門などの名所を散策することができます。

パッサウ

パッサウ「3河川の町」パッサウは、ドナウ川、イン川、イルツ川が交わる場所に位置し、魅惑的な色彩が美しい町です。

リバークルーズでその光景を体験したり、13世紀の要塞、フェステ・オーバーハウスからパノラマビューを楽しむことができます。この要塞には素敵なレストランも併設されています。

リンツ

リンツ2009年欧州文化首都に選ばれたリンツでは、歴史と現代が融合しています。

中央広場には高さ20mの大理石の三位一体柱がランドマークとなっており、カリヨンが1日に3回鳴り響きます。

メルク

メルクドナウ川沿いのメルクには、11世紀に創建されたバロック様式のベネディクト会修道院、有名なメルク修道院があります。

黄金の彫像が飾られた壮麗な修道院教会、中世の写本が所蔵された広大な図書館、そしてフレスコ画と赤い大理石の壁で飾られた大理石の間が、訪れる人々を惹きつけます。

クレムス

クレムスクレムスの豪華な装飾が施された門や出窓は、かつての河港の歴史を物語っています。ドナウ・サイクルパス沿いには、遠くからでも隣町ゲトヴァイヒのベネディクト会修道院が見えます。

ゆったりと訪れたい人は、ヴァッハウワインや地元の特産品を扱うヘラーシュミット蒸留所を訪れるのも良いでしょう。

ウィーン

ウィーンウィーンは19世紀、ハプスブルク家の支配を受け、ヨーロッパの文化と政治の中心地として隆盛を極めました。街を散策する定番の方法は、シュテファン大聖堂から馬車に乗ってリング通を走り、市庁舎、オペラ座、国会議事堂などを巡ることです。

伝統的なウィーンのカフェでメランジェや、ウィーン伝統のホリイゲ(居酒屋)でウィンナーシュニッツェルを味わいましょう。

ブラチスラヴァ

ブラチスラヴァドナウ・サイクルパス沿いからは、かつての統治者の居城であり、今は街のランドマークのブラチスラヴァ城が見えます。ここからは、雄大な景色を一望できます。

中央広場では街の雰囲気を満喫でき、武器博物館のあるミヒャエル門が見どころの一つです。

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オーストリアの自転車事情

オーストリアに限らず、ヨーロッパのほとんどの国では、都市部では自転車専用レーン、郊外では自転車専用道路が整備されています。そのおかげで、安全にサイクリングを楽しむことができます。

専用道路がない箇所では、車同様、自転車は道路の右側を走ります。ドナウ・サイクルパスは、車の往来が少なく、道路も安全に走ることができます。

また、ほとんどのルートで代替の交通手段を選ぶことができ、都市部の列車やトラムを除いて、自転車をそのまま持ち込むことができることが多いです。

近年の電動(アシスト)自転車の普及により、オーバーエステライヒ州、ニーダーエステライヒ州、ウィーンには約100箇所の電動自転車ステーションがあり、いつでも充電することができます。

その他、以下記事に記載のユーロヴェロの認定条件も参考にしてください。

ユーロヴェロ(EuroVelo)を知るとヨーロッパサイクリングがもっと楽しくなる
サイクリングが盛んなヨーロッパには、ユーロヴェロ(EuroVelo)という全欧自転車道路網があります。自動車との並走がほとんどない、サイクリングのための道路網は、日本の都市部のようなせせこましい道路とは大違い。ユーロヴェロを知ることは、よりヨーロッパでのサイクリングを楽しむことができるということです。

ドナウ・サイクルパスを走るサイクリングツアー

当社ウェブサイトのヨーロッパ・サイクリングツアーでは、ドナウ・サイクルパスを走ることができるコースをご案内しています。

全てのコースでラゲッジトランスファーが含まれているので、大きな荷物はツアー会社スタッフがホテルからホテルへ運んでくれます。

レンタルバイクも充実しており、新しくグラベルバイク(下画像)のレンタルが可能となったので、日本から輪行で自転車を持っていくことなく、手軽にサイクリングを楽しむことができます。

当社ウェブサイトでご案内しているサイクリングツアーは以下3コースですが、これ以外にも12日、7日、6日間の日程や、8日間のホテルセレクションコースなどもご案内可能ですので、お問合せください。

  • ドナウ・サイクルパス10日
  • ドナウ・サイクルパス8日
  • ドナウ・スポーツサイクリング5日(グラベルバイクのレンタル可能コース)
ヨーロッパ・サイクリングツアー
オーストリア、ドイツを中心に、ラゲッジトランスファー付きで身軽にヨーロッパ各地の絶景をサイクリング。1名参加可能なセルフガイドサイクリングツアーです。初心者から上級者までレベルに合わせて各種ご用意しております。

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