私が訪れたフランスの美しい村々 - コロンジュ=ラ=ルージュ リムーザン /コレーズ県

スポンサーリンク
collonges1

このブログでは先にイタリアの美しい村々シリーズを掲載し始めたが、筆者自身の「美しい村々」訪問歴は本家、フランスから始まった。最初に訪れたのは1996年、もう20年も前だ。その時は訪れていながら美しい村を訪問した意識は全くなく、スケッチツアーの目的に合った村かどうかだけが意識の中心にあった。添乗員としてもまだ経験が浅く、観光とは違うスケッチという目的を持った参加者へ如何に訪れた村をアピールできているか、また参加者が絵のモチーフとしてその村を「描けて」いるかどうかということだ。

その後自身でもツアーを造成する立場となり、どんな町や村がスケッチに合うのか模索しているうちに、改めて「フランスの最も美しい村々」に行きついた。山のようにある資料の中から町と町をつないで日程を作っていくのは非常に骨の折れる作業だ。しかし「フランスの最も美しい村々」に登録されている村のリストからツアーで周遊できそうな地域を選び、その地域にある美しい村々をつないで行けば比較的楽にスケッチツアープランを造成できる。最初はそんなよこしまな気持ちで調べ始めたのだ。

ところが自ら造成したツアーに同行し、少しずつ「フランスの最も美しい村々」を自らの目で確かめるうちに、自分のよこしまな気持ちはどこかに吹っ飛んでしまうくらいに魅了されてしまっていた。その魅力とは何か?今まで訪れた「フランスの最も美しい村々」をひとつずつ取り上げながら、筆者が魅了された各村の魅力を紹介する。
    この記事の目次
  1. 初めて訪れたのは「フランスの最も美しい村々」の本部
  2. 「フランスの最も美しい村々」発祥の地

初めて訪れたのは「フランスの最も美しい村々」の本部

前置きが長くなったが、最初に訪れた美しい村は偶然にもこの組織の本部があるリムーザン地域圏、コレーズ県のコロンジュ=ラ=ルージュだった。その時を含めここは2回訪れている。隣のミディ=ピレネーを周遊するツアーに初めて同行し、宿泊地ロカマドゥールからの日帰りとしてスケッチポイントの最初としてここを訪れることになった。

バスはコロンジュ=ラ=ルージュを一望できる道路わきに停車した。道路から村の中心まで緩やかな下り坂の一本道が続いている。その名前通り、村中が赤レンガ色の壁と黒光りするとんがり屋根の集合体だ。さっそくその一本道を進んでみる。
フランスもイタリアもそうだが、村というくらいだからほとんどは村全体の規模が小さい。この村も10分も歩けば村の反対側に行きつく。歩き始めてすぐ右側に、他の民家と変わらない小さな建物にツーリストオフィスらしき事務所が入っている。初めて訪れる村では、ツーリストオフィスで村の地図を入手し、ツアー参加者に配るのが最初の仕事だ。会社への持ち帰り資料用に人数分より余分にくれる気前の良い村もあれば、数枚しか用意していないような本当に小さな村もある。それでもフランスの田舎ではだれもが親切だ。こちらの人数を伝えると、その分コピーしてくれる。
そしてこのツーリストオフィスが「フランスの最も美しい村々」の本部を兼ねた事務所だった。フランス全土の美しい村を取りまとめる組織の本部だからもっと大した建物かと想像していたが、なんてことない小さな事務所だ。

道の反対側には小さな土産物屋が1軒。煉瓦と同じ土を利用したであろう陶器製の小物を販売していた。日本でよくあるような星座ごとのペンダントがあったので、土産としてひとつ購入してみた。

collonges2

続いて一本道をさらに奥へ進む。「Auberge Benges」と書かれている鉄製の看板と街灯が見える。宿泊出来るホテルはないと聞いていたのだが、少人数向けのオーベルジュはあるようだ。
それにしてもどこまでも同じような壁が続き、見上げれば黒光りの屋根。確かに統一感はあるが、これが美しい村なのか?その疑問は初めて訪れた時の無知な自分にはわからず、後々わかることだった。

「フランスの最も美しい村々」発祥の地

「フランスの最も美しい村々」はその遺産の重要性、村の区画整備状態、遺産活用の適正度により認定されるもので、基準を満たした村だけが登録される。基準に満たないと判断された時には、例え登録後でも登録を外されることもあるのだ。それぞれ特徴があり、一概に美しい村とはこういうものだということが出来ない。
コロンジュ=ラ=ルージュは上述の通り、村中が赤煉瓦の家並みで統一された村だが、この煉瓦に秘密があった。この村では、リムーザンで産出される赤土で作られる煉瓦以外を使って建物を建てることができないという厳しい決まりがあった。そして何より、「フランスの最も美しい村々」はここコロンジュ=ラ=ルージュから始まったのだ。
最初に訪れた時はそんなことは全く知らず、後々参加者へ案内するにあたり調べたことで、この村の重要性がわかったのだった。

collonges3

そのことを十分に理解して再び訪れた時、コロンジュ=ラ=ルージュは以前とは違った趣を感じた。初めて訪れた時は春の曇天、そして2度目は薄日ながら午後には秋の爽やかな日差しも降り注いでいたことがあったかもしれない。また約10年をおいて訪れた2度目には、ずいぶんと観光客も増えていた。例の一本道は土産物屋を除く人々が行き来し、オーベルジュの看板の奥にあるちょっと隠れ家的なレストラン(ここは2回ともランチに利用した)もずいぶんと混み合っていた。自分だけの隠れ家がオープンになってしまったようで、ちょっと残念だった。

電車やバスといった公共の交通機関で訪れるのは少々難しいコロンジュ=ラ=ルージュ、フランスの美しい村を巡りたい人ならまず訪れるべき村だろう。
スポンサーリンク

関連記事

コメント