2つ星ホテルなのに美味なロカマドゥールのホテル飯|うまいッ!ヨーロッパ添乗飯 2

Gourmet

ロカマドゥール

添乗員としてヨーロッパへ出かけて食した数々の添乗飯を紹介する2回目。前回はプロローグなので、この記事が実質1回目になる。

最初に紹介したいのは、数あるツアー添乗経験の中で、特に記憶に残るフランス・ロカマドゥールのホテルでの食事だ。

添乗員が記憶に残る食事というからには、どんな豪華なホテルの、どんなレストランなのだろうと誰もが思うだろう。

しかし、紹介したいそのホテルは客室わずか12室の2つ星ホテル、Hotel Restaurant Le Terminus des Pelerinsである。

巡礼の宿場町 ロカマドゥール

ロカマドゥールはキリスト教徒の巡礼の聖地、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路のひとつ、「ル・ピュイの道」上の宿場町だ。

アルズー川の谷を見下ろす切り立った崖にある町として、スケッチをする人はもちろん、観光客も数多く訪れる。

そして、この町には黒い聖母と聖アマドゥールの墓があることで有名で、「信仰の砦」としてモン・サン・ミッシェルやカルカッソンヌに次ぐ、フランス有数の地である。

このロカマドゥールには何度か訪れている。

初めて訪れたのは、かれこれ20年も前のことだ。その時は、町で一番の、それでも3つ星ホテルに宿泊した。初日の夕食時に出された、ボウルに山のように盛られたガチョウのパテ(この地方の名物だ)に驚いたものである。

しかし、そのホテルは、今回紹介するLe Terminus des Pelerinsではない。

Le Terminus des Pelerins

Le Terminus des Pelerins

改めてロカマドゥールを訪れた時に利用した、Le Terminus des Pelerinsの最初の印象は少し悪かった。

直前まで交渉していたが、客室数が少ないためグループ全員がそこに宿泊できず、分宿となったのだ。

食事は全員このホテルで取れるとは言うが、同じホテルに宿泊できなかったお客様のため、添乗員の自分も別のホテルに宿泊した。

また、今では細かいことは忘れてしまったが、チェックインの時に、少しホテル側とごたごたしたことも、第一印象が悪くなった原因である。

スケッチを目的としたお客様は、日中レストランで食事をする時間も惜しんでスケッチに集中する。

そのため、ビュッフェスタイルの朝食時に、こっそりとパンやチーズ、ハムを鞄に忍ばせて、それを昼食にする人がいる。

グループの中には、それをよしとしない人もいるため、ある時からホテルに

「昼食用にパンやその他を朝食のテーブルから頂くことはできないか」

と交渉をするようになった。

ホテルによっては、1人につき1~2ユーロ欲しい、というところもあるし(当然だ、ただで失敬するのはよくないと思う)、「どうぞ、テーブルに並んでいる中から自由にお持ちください」と言ってくれるホテルもある。

Le Terminus des Pelerinsでも、このことを伝えたら、毎朝、希望する人数分の簡単なサンドイッチを作って用意してくれた。

それも無料で。

朝の忙しい時に、わざわざサンドイッチを作って希望する人に渡してくれることに、最初の印象とはうって変わり、このホテルがとても好意的に感じられた。

ホテルとレストランを切り盛りするのは、とても聞きやすい英語を話すマダムだ。おそらく、このホテル経営家族の一人だろう。

ロカマドゥールはとても小さな町なので、日中スケッチに疲れた時に簡単に部屋に戻ることが出来る。そのときにも、部屋を清掃中だからと嫌がることなく、気さくにひとりひとり声をかけてくれる。

そして、3泊の滞在中、だんだんに印象が良くなるこのホテルで、特に記憶に残ったのは夕食だった。

Le Terminus des Pelerinsのディナー

ミディ=ピレネー(現在はオクシタニー地域圏)、ロット県の名産は鴨料理だ。

フォアグラ、パテ、ソテーなど様々な調理法がある。また仔羊や、季節によってはジビエなど、肉料理が多く、名物のカスレーもある。

このホテルでの夕食も、ご多分に漏れず鴨を中心とした肉料理が多かった。

約2週間という長いツアー日程では、夕食はなるべく肉料理と魚料理を交互に提供できるよう、ホテルに交渉する。また、野菜不足になりがちのため、付け合せの野菜はもちろん、メインの時にはサラダをつけてもらうようにする。

しかし、このホテルでの夕食は、サラダがほとんどつけられていなかった。

にもかかわらず、前後の宿泊地での夕食と比べて、参加者からの評判がすこぶる良かった。

それは、ひとえに味なんだと思う。

例の通り、添乗員の筆者はお客様と同じメニューを食した。全ての料理は、ワインに合うにもかかわらず、味は濃すぎず、それでいてうまい。

ときには

「量が多すぎる」

「口に合わない」

などの理由で完食できない人もいるが、このホテルでの夕食はほとんどの人が完食だった。

そのメニューを3日分全て紹介する。

1日目

鴨のフォアグラ

鴨のフォアグラ

仔羊の脛肉の煮込み料理

仔羊の脛肉の煮込み料理

イルフロッタン バニラソース

イルフロッタン バニラソース

2日目

サーモンとセップ茸のパスティア

サーモンとセップ茸のパスティア

鴨の胸肉

鴨の胸肉

自家製デザート ベリーソース

自家製デザート ベリーソース

3日目

鴨肉のカナッペとグリーンサラダ

鴨肉のカナッペとグリーンサラダ

マスのフィレ 胡桃油のヴィネグレット風味

マスのフィレ 胡桃油のヴィネグレット風味

チョコレートと胡桃のデザート

チョコレートと胡桃のデザート

画像ソフトで修正する前のため、画像全体が暗かったりするがお許しを。

この時の旅行記をウェブサイトに載せているので、以下もあわせて読んでほしい。

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