イースタン・アンド・オリエンタル・エクスプレス|日本から最も近い豪華列車

イースタン・アンド・オリエンタル・エクスプレス1

鉄道旅行には単なる移動だけではなく、乗ることにその魅力があります。

それが豪華寝台列車ならなおのこと。

町から町へ移動しながら、レールの音を子守唄代わりに一晩を過ごせば、航空機移動にはないゆったりとした時の流れを感じます。

オリエント急行で知られるベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスを運行しているベルモンドが、アジアで運行する豪華列車イースタン&オリエンタル・エクスプレスは、今乗っておくべき豪華列車のひとつ。

日本国内の真新しい列車とは違い、数々の伝統に彩られたオリエント急行の名を継ぐ、アジアの豪華列車に是非ご乗車ください。

2023年現在、イースタン&オリエンタル・エクスプレスは運航を休止しています。運航再開次第、当社ウェブサイトにてご案内します。

オリエント急行の名を継ぐアジアの豪華列車

ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスで成功を収めたベルモンド(旧オリエント・エクスプレス・ホテルズ)が、満を持してアジアに進出し、1993年アジアのオリエント急行として運行を開始したのがイースタン&オリエンタルエクスプレス。

現在、ベルモンドが運行している豪華列車は7列車ありますが、ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスとイースタン&オリエンタルエクスプレスだけは、正式名称にベルモンドの冠がありません。

つまり、この2列車だけはオリエント急行として運行し、それをベルモンドが管理しているということ、そして、これ以外はオリエント急行と称してはならないということに他ありません。

車両は日本製

イースタン&オリエンタルエクスプレスの車両は、ニュージーランド国鉄で使用されていた日本製(川崎重工、東芝)のディーゼルカー「シルバーファーン」を改装したもの。かつて、オークランド~ウェリントン間を運行していた、オーバーランダー号に使用された長距離用気動車です。

戦前から運行していたワゴン・リ社の車両を見事に蘇らせたベルモンドが、この古い日本製のシルバーファーンを現代の運行に耐えうる、そして見事なまでに豪華列車を極めたことは称賛に値します。

亜熱帯のアジアを運行するため、完全エア・コンディショニングと、各キャビンにはシャワー、トイレ、洗面台を完備。

同じ古い車両を蘇らせたベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスには、シャワーがついていないことを考えると、利用価値も高いと言えます。

キャビン

全41室、くつろぎのキャビンは3タイプ。いずれも冷房完備、シャワー、トイレ、洗面台が備え付けられています。

最も豪華なプレジデンシャル・スイートは、わずか2部屋。昼間使用するソファーが、夜は2台のシングル・ベッドとなり、着替え室が別に用意されています。

プレジデンシャル・スイートのみ、ミニ・バーがあります。

プレジデンシャル・スイート

<プレジデンシャル・スイート 昼間使用>

プレジデンシャル・スイート2

<プレジデンシャル・スイート 夜間使用>

ステイト・キャビンでは、昼間使用するソファーは、夜には2つ横並びのシングル・ベッドになります。

ステイト・キャビン

プルマン・キャビンでは、昼間使用するソファーは、夜には2段ベッドになります。

プルマン・キャビン

ご要望にあわせてお選びください。

レストラン&バー・カー

2輌のレストラン・カーは、いずれもローズウッドとニレの木で花模様が装飾された豪華車両です。

こちらで、ディナーやランチをお楽しみいただけます。食事は、アジアとヨーロッパのテイストを程よく組み合わせた料理をご堪能いただけます。

レストラン・カー

朝食、アフタヌーン・ティーはキャビンでお楽しみいただけます。

車列の最後尾には、熱帯地方の田園風景を望む展望車や、中央には1日の終わりにリラックスできるバー・カー、ブティックや読書を楽しむリーディングルームを備えたサルーン・カーも連結されています。

サルーン・カー

日本から最も近い豪華列車

ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリア、南米など、世界各地で豪華列車が人気を集めていますが、アジアではこのイースタン&オリエンタルエクスプレスと、インドのマハラジャ・エクスプレスくらいしかありません。

そして、日本から最も近く、乗車のために訪れやすいのがイースタン&オリエンタルエクスプレスです。

ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスはロンドン又はパリまで出かけ、そこから鉄道の旅が始まりますが、イースタン&オリエンタルエクスプレスは、バンコク~シンガポール間の運行ですので、豪華列車ながら若干気軽さを残しています。

そして、それは乗車料金にも反映されています。

おそらく、ほとんどの人が豪華列車に乗車するのは、一生に一度と思われるでしょう。けれども、日本から近いアジアで乗車できる豪華列車なら、一生に一度とは言わず、周年旅行に利用することが出来るかもしれません。

以下、代表的な日程、バンコクからシンガポールへのSouth Bound3泊4日をご案内します。

バンコク – シンガポール 3泊4日

1日目

イースタン・アンド・オリエンタル・エクスプレス2

17:50発 タイ バンコク フア・ラポーン駅

フア・ラポーン駅にてチェックイン後、スタッフが車両へご案内いたします。車両前にて待つスチュワードがプライベート キャビンへご案内いたします。

夜はドレス アップされてバー カーにて食前酒はいかがでしょうか。他の旅客との出会いや語らいのひと時は旅をより豊かなものへと誘います。

美しく内装が施されたダイニング・カーにてディナーを楽しまれた後は、ノスタルジーなピアノの調べとともにバー カーにてお寛ぎください。

お戻りになる頃、キャビンはベッドルームへとお休みいただく準備を整えております。

2日目

08:30着 / 11:00発 カンチャナブリ

キャビンにて朝食後は、クワイ川クルーズ観光へご案内いたします。

カンチャナブリ駅にて下車、有名なクワイ川鉄橋を見学後、鉄橋下より専用ボートにてクワイ川をクルーズ。河畔に並ぶ伝統的な水上家屋の村落や、寺院などを船上からご覧いただけます。

イースタン・アンド・オリエンタル・エクスプレス3

【クワイ川鉄橋と泰緬鉄道】
第二次世界大戦中、日本軍はタイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ全長415kmの泰緬鉄道の建設に着手。
当時、日本軍の捕虜となっていたアメリカ、イギリス、オーストラリア、オランダの軍人約6万5千人と、現地労働者合わせて約40万人の労力をもって、厳しい地形に鉄道を敷設、劣悪な環境下で約1万5千人近くが犠牲となりました。
特に、クワイ川に架かる250mの鉄橋は、『戦場にかける橋』として映画や小説にも取り上げられ、今も世界中から多くの人々が訪れています。

下船後は、博物館「泰緬鉄道センター」、「ドンラック戦没者墓地」へご案内いたします。見学後は列車が待つカンチャナブリ駅へ向かいます。

列車に戻り、レストラン カーにて昼食をどうぞ。

アフタヌーン ティーはキャビンへお持ちいたします。

オープンデッキのある展望車からは、風を感じながら車窓の景色をお楽しみいただけます。
コーヒーやカクテルなどお楽しみ頂けるサロンと屋外デッキがあり、車内ではこの屋外デッキのみ喫煙が可能です。
また、車内にはオリエント急行のグッズを販売するブティックや読書ルームもございます。

夜はドレスアップして、レストラン カーにて夕食をお楽しみください。

3日目

朝は、コンチネンタル朝食をどうぞ。スチュワードがキャビンへお持ちします。

14:00着 / 16:30発 マレーシア クアラ・カンサー駅

レストラン カーにて早めの昼食後、クアラ・カンサーのガイド ツアーへご案内いたします。
マレーシアで最も美しいと称されるウブディア・モスク、王宮博物館、スルタン・アズラン・シャー・ギャラリーなどを観光します。

バター・ワース駅経由の場合は、ペナン島のガイドツアーへご案内いたします。
世界遺産ジョージタウン観光又は島内観光(モスクや寺院、教会、バザール、ショップ・ハウスなど)へ。イギリス植民地時代のコロニアル建築物と様々な文化が融合した独特の町並みが歴史を物語ります。

観光後は列車に戻ります。

夜はドレスアップして、レストラン カーにて夕食をお楽しみください。

22:40着 / 00:15発 クアラルンプール

4日目

朝は、コンチネンタル朝食をどうぞ。スチュワードがキャビンへお持ちします。

列車は終着駅シンガポール、ウッドランズ駅へ向かいます。

11:00着 シンガポール ウッドランズ駅

お問い合わせ

上記以外の日程詳細、運行日、料金は以下からご覧ください。

☆☆あわせて読んでいただきたい☆☆

(画像提供:Belmond)

コメント

  1. 小板橋 力 より:

    イースタン・アンド・オリエンタル・エクスプレスが再開されたら日程をお知らせください。