サン=シル=ラポピー|私が訪れたフランスの最も美しい村々

France

サン=シル=ラポピー1

筆者自身が、添乗員として実際に訪れたフランスの美しい村を紹介する第5回目は、ミディ=ピレネー地域圏、ロット県のサン=シル=ラポピーだ。

前回案内したコンクとともに、フランスの美しい村々を語るにあたり外すことが出来ない、美しい村の双璧ともいわれる村だ。

そして、このサン=シル=ラポピーは、日本で勝手に作ったものだが「ヨーロッパの美しい村30選」にも選ばれている。

この村には2度訪れている。

最初は1996年、まだ日本では名所ばかり観光するツアーが多く、こんな小さな「フランスの美しい村々」など知られていない頃だ。

なにしろ、筆者自身も訪れるまで知らなかった。

会社の上司が企画した、スケッチ旅行の添乗員として、ミディ=ピレネーを周遊するツアーに同行し、その時にコロンジュ=ラ=ルージュ、オートワールとともにサン=シル=ラポピーを訪れたのだった。

未だに、この村とコンクを超える美しい村に訪れたことがない。

そんな村には、訪れただけ思い出がある。

宿泊するはずだった村

最初に訪れた1996年はまだ、添乗にPCを持っていくことなどなかった時代。会社との連絡はFAXが主だった。

企画した上司は、よく言えば少しおおらか、しかし実際は少し適当な人だった。

出発前には、サン=シル=ラポピーに宿泊と聞いていたが、現地に到着して手配会社と連絡を取ってみると、その村の宿泊施設に予約は取れていないという。

すぐに、FAXで日本に連絡を取ると、すぐ近くに代替の宿泊施設を手配していると返事が来た。

サン=シル=ラポピーから、車で10分程度のブジーというところだった。

お客様を連れて宿無しになることだけは避けられたが、スケッチを目的としたお客様は、基本的に宿泊ホテルから歩いてスケッチポイントへ行けることを望んでいる。

当初、そのように企画したツアーが、現地に到着して違う宿泊施設になり、さらに毎日ポイントまで車で移動を強いられることに、難色を示すのは必至だ。

添乗員として、会社からの連絡を報告し、幸いにも車で10分のところなら問題なしとの了承を得た。

サン=シル=ラポピー2

ブジーの宿泊施設からバスで訪れたサン=シル=ラポピーは、ロット川に切り立った崖の上のわずかな土地を平地にしてできた村。

さっそく、村の東側の入口から歩いてみる。

緩やかな下り坂の一本道は、村の中心へと続いている。

フランスの古い民家の構造として広く知られている、石造りの壁と木組みのファサードの民家が見えてきた。

村の中心には、三角屋根の塔を持つサン=シル教会が、まるでそこが頂上だと言っているかのように建っている。

サン=シル=ラポピー3

東側の入口から国道を少し進むと、今はもうない小さな3つ星ホテルがあった。

その頃、サン=シル=ラポピーには、この1軒しか宿泊施設はなかった。

後学のために訪ねてみたが、とても筆者が同行していたグループが宿泊できる規模ではなかった。

今は、西側の入口近くに3つ星のホテルが1軒、国道沿いに民宿が1軒ある。

消失したサン=シル=ラポピーの画像

2回目に訪れたのは、それからだいぶ経った2004年。

最初に訪れてから8年が過ぎていて、ここを訪れる人はだいぶ変わった。自分たち以外にも、日本からの普通の観光ツアーが訪れていたのだ。

ちょっと前まで、日本のだれもが知らなかった小さな村に、今は日本から観光に来ている。

そう思うとうれしいような、ちょっと自分の秘密の地に踏み込まれたような、複雑な気持ちだった。

このときは、カオールに滞在しているときのオプションとして訪れた。

少人数だったのでゆっくりと回ることが出来、最初に訪れた時にはなかった、デジタルカメラで村の写真をかなり撮りためた。

その時、1日手配した車のドライバーから、村を出て少し国道沿いに進んだところにロット川とサン=シル=ラポピーを一望できる展望スペースがあると聞き、連れて行ってもらった。

そこからも少し写真に収めた。

サン=シル=ラポピー4

展望スペースから見たロット川と麓の村

帰国後、しばらく画像の整理もしないままにしていたのだが、その画像を保存していたPCのハードディスクが突然使えなくなってしまい、この時撮りためた画像すべて消失してしまった。

現存しているサン=シル=ラポピーの画像は、かろうじてホームページに使用していた、サーバーにアップロードしていたものだけだ。

この記事内には、唯一残ったサーバー上からダウンロードした画像を全て載せてある。

サン=シル=ラポピー5

サン=シル=ラポピー6

フランスの美しい村々の最高峰

サン=シル=ラポピーは、古くから芸術家たちが集まる村だったという。

小さいながら、美術館や博物館が狭い村内に建ち並ぶ。2004年に訪れた時は、いくつかの美術館を訪れてみた。主にキリスト教を題材にした彫刻などだった。

また、観光化されて、レストランもだいぶ増えた。

もともと、フランスの人達は古くからこの村を愛し、多くの人達が訪れてきていたのだ。

食事をするところやカフェは、フランス人にとって必要なものだ。フランス人が最も愛する村にも選ばれている。

あいにく、残った写真はあまりサン=シル=ラポピーの良さがわかるものではない。

他のウェブサイトでは、もっと見栄えの良い、美しい画像を掲載している。

しかし自分で撮ってきた写真は愛着がある。

これが、私が訪れたフランスの美しい村、サン=シル=ラポピーだ。自分にとっては、この村が最高峰だと思っている。

サン=シル=ラポピー7

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