いつかサンティアゴ巡礼へ − 序章

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これは、サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼路を歩いてきた人の体験記ではない。まだ行ったことがなく、いつか行くことを目指して、旅行会社の目線で書き、まとめていく情報だ。

はじめに

コロナ禍で依然、海外旅行に出かけることはできない。こんな時、海外旅行を専門とする旅行会社は何をすべきか、ずっと自問自答してきた。
ある会社は、バーチャル観光で集客を狙い、またある会社は国内旅行にシフトして体力温存を図ろうとしている。
しかし、自分たちが取るべきは、来るべき海外旅行再開に向けて準備をすることだと思っている。取引をしている海外の各会社とは、引き続き緊密に連絡を取り合い、新たな情報を入手すればその情報を発信していく。
だが、そこに収益は発生しない。
当社が販売する商品に、ヨーロッパ・ハイキング・ツアーがある。今年は視察も兼ねて現地へいき、実際にどうツアーが催行されるのかを見てくるはずだった。しかし、これもコロナウイルスにより中止せざるを得なくなった。
ヨーロッパには無数のハイキングコースがある。若い頃は歩くよりも便利さを求めていたが、年を重ねるにつれて、ハイキングを始め歩くことに興味を持つ様になった。そして、ハイキングツアーに行き着いた。この商品は、自分の「欲」にもつながっている。
そしてある時、サンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼のTVの映像を見た。考えてみたら、この巡礼も壮大なハイキングだ。
自分の「欲」とヨーロッパ・ハイキングへの希望が重なって、この巡礼路を歩きたくなり、いろいろ調べ始めた。そして、ハイキングなどというのどかなものとは違って、過酷なものであることもわかってきた。
歩きたい…
いつかこの巡礼路を歩くことを目標に、下調べをすることにした。これを会社のブログに書くことは、旅行会社としての業務になるのかはわからない。
しかし、旅行業は情報産業だ。ここでサンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼に関する情報を発信していくことは、いつか、誰かの、役に立つかもしれない。
例え会社の売り上げにつながるものではなくとも、旅行会社として情報を発信し続けることは必要だと考えた。

人はなぜ巡礼路を歩くのか

本来、キリスト教徒が、聖ヤコブが祀られているサンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂を訪れ、その棺の前で罪の免罪を請うたり、何かを祈願するためだったりすることが目的であると聞いた。
だが、実際に歩いている人はキリスト教徒とは限らない。
単にハイキングの延長と捉えている人や、自分の限界に挑戦したいと思う人、様々な国から集まる多くの人との出会いを求めている人、自分の人生を見つめ直し変えたいと思う人など様々だ。
初心者のほとんどが選ぶという、スペインとフランスの国境の町サン=ジャン=ピエ=ド=ポーから始まるフランスルートだけでも約700キロ、ル・ピュイから始まる「ル・ピュイの道」を加えたら1400キロもある巡礼路は、ふらっと立ち寄って気軽に歩ける距離ではない。やることと言ったら、毎日ただひたすら歩くだけだ。
だからこそ、何かを求め、何かを見つけるために歩くのだろう。
もちろん、「旅行」としての巡礼の魅力もある。日本では見ることができない世界遺産や、地平線まで続く一本道をただひたすら歩くのは、立派な「旅行」だ。
巡礼者が宿泊するのは、スペイン語で「アルベルゲ」、フランス語で「ジット」と呼ばれるリーズナブルな簡易宿泊所がほとんどだ。もし、行程中毎日、星がつく様な立派なホテルに宿泊していたら、予算は膨大になってしまう。だから、途中途中で自分で予約しながら進み、旅行会社を介して予約することはない。
事前に全て手配をしてから行くパッケージツアーとは違うから、言葉が不安なこともあるだろう、次の目的地でもし宿泊所が満員だったら、という心配もあるだろう。
それでも、この道を歩くことを目指して、世界中から人が集まる。理由は、歩く人の数だけある。

調べるべき・用意すべきこと

上述の通り、サン=ジャン=ピエ=ド=ポーから始まる代表的なフランスルートは約700キロ、フランスのル・ピュイから始まる「ル・ピュイの道」を加えると1400キロにもなる。通常、フランスルートだけでも約1ヶ月少々かかるという。それゆえ、余程スケジュールと体力と財力に余裕がない限り、一度で全てを歩くことはできないだろう。
それだけ長く過酷な「ハイキング」をするには、事前に何を調べ、用意すれば良いのか?
思いつくだけでも、最低限以下を調べておくことは必要だ。
  • 巡礼ルートの種類
  • 歩くべきルートの詳細
  • 巡礼路制覇の定義
  • 各ポイント(アルベルゲ・ジットでの)決まりやマナー
  • 持っていくべきもの
  • 予算
  • 自分の体力との相談
ウェブサイトで調べると様々な情報があるが、ルートや各ポイントの基本情報はほとんどが英語だ。これを一つ一つ調べ、自分のものにしておかなければならない。
幸い、今は海外へ出かけることはできないので、十分に時間はある。
調べ得た英語の情報をわかりやすく日本語にまとめ、このブログさえ読み返せば巡礼路を歩くことができる様にしておきたい。そして、それは同じ様にこれからこの巡礼路を歩こうとしている人の参考になるかもしれない。
全行程の詳細は、それだけで膨大な量になりそうなので、まずは次回から、巡礼路の定義、歩く際の決まりやマナー、持っていくべきものをコツコツと調べてみよう。

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